男性型脱毛症には色々な型があります。
「壮年期脱毛」「わかはげ」とも言われ、いわゆる男性の薄毛、ハゲのことです。円形脱毛症とは異なる疾患です。
男性型脱毛症に関してはまだ不明な事も多く現在も研究が進められています。
大きく関係しているのが、男性ホルモンであるテストステロンです。
そして、脱毛にさらに強く関与しているのは、このテストステロンから変換されるDHT(ディヒドロテストステロン)というホルモンです。
毛には毛周期があります。これはレーザー脱毛のページでも説明していますが、成長期→退行期→休止期→成長期というように、このサイクルをくり返しています。そして、頭の毛では、この成長期が2-6年と長いことが特徴です。
男性型脱毛症になると、この成長期が数ヶ月-1年と短縮します。そのため、太くてしっかりした毛が育たず、細くて柔らかい毛になり、成熟しないまま抜けてしまいます。こうして、徐々に脱毛範囲が拡がることになります。
これらを引き起こしているのが、DHTというホルモンです。
したがって、このDHTを減少させることができれば、成長期が長くなり、抜け毛が減りしっかりとした毛が増えることが可能です。
男性型脱毛症の治療とは、言い換えるとこのDHTを減少させることが目的です。
DHTを減少するには
このDHTの産生を抑える脱毛治療薬が2005年12月に認可されました。
これがプロペシアです。その後、フィナステリドというジェネリックも加わり、現在はこの飲み薬が治療の中心です。
では、プロペシアはどういう機序で、DHTの産生を抑制しているのでしょうか。
下の図を見て下さい。
男性の場合は睾丸でつくられた男性ホルモン(テストステロン)が、皮脂腺内の5α-還元酵素によってDHTに変換されされることがわかっています。
この5α-還元酵素には、
1型と2型があります。
おもに脱毛に関与するのは2型と考えられています。
プロペシアは、この
2型の5α-還元酵素を阻害することで、
DHTの産生を抑制し、
脱毛を防ぐ治療薬です。
実際に効果は高く、5年間内服した有効性(改善+現状維持)は99.6%とのデータがあります。
新たなAGA治療薬「ザガーロ」が発売されました。
長くプロペシアの独壇場だったAGA治療薬ですが、新たな展開が起こりそうです。
平成27年11月に
「ザガーロ」が発売されました。
ザガーロの作用機序はプロペシアとほぼ同じで、5α-還元酵素の阻害にあります。
しかし、違う点は
1型と2型の両方を阻害することです。
両方の5α-還元酵素を阻害することで、より強力な治療効果を発揮するといわれています。
しかし、前述のようにおもに脱毛に関与するのは2型の5α-還元酵素といわれています。ですので、1型の5α-還元酵素を阻害できることがどれだけの効果をもたらすか…現時点ではわかっていません。
プロペシアで治療がうまくいっている方があえてザガーロに変更する必要があるかどうかは微妙と思います。逆に、プロペシアで十分な効果がない方はザガーロを試してみてもよいかと思います。
東和薬品のザガーロのジェネリック
「デュタステリドカプセルZA(トーワ)」の納入を始めました。
令和2年10月20日から
ザガーロのジェネリック薬である「デュタステリドカプセルZA(トーワ)」の納入を始めます。
これまでのザガーロより安価に提供ができます。
価格は下の料金をご参照ください。
本草製薬のザガーロのジェネリック
「デュタステリドカプセルZA(SN)」に変更になります。
それに伴い、減額できることになりました。
令和4年2月7日から
ザガーロのジェネリック薬である「デュタステリドカプセルZA(SN)」に変更します。
折からの後発医薬品の供給不足のため、東和薬品のデュタステリドの納品が困難となりました。
手を尽くして、
本草製薬のデュタステリドの供給を受けることができました。
これまでの東和薬品のデュタステリドより
安価に提供ができます。
価格は下の料金をご参照ください。
AGAの治療の料金
この治療は自費治療になります。
再診料はこの金額に含まれます。初診時のみ、初診料2000円が別途必要です。
ザガーロ 30カプセル(1ヶ月分)[常備はしていません] |
9,600 円 |
デュタステリド(東和薬品) 30カプセル (1ヶ月分) |
7,000 円 |
デュタステリド(本草製薬) 30カプセル (1ヶ月分) |
5,800 円 |
# 初診時には 初診料が別途2,000円が必要です。再診料は必要ありません。