ディフェリンゲルは,目に見えない極めて小さい毛穴のつまり(微小面ぽう(びしょうめんぽう))やはじめにできる白や黒のニキビ(面ぽう(めんぽう))に作用し,ニキビの進行を防ぎます。そのため,白色や黒色のニキビを中心に、さらに進行し炎症をおこした赤いニキビまで,ほとんど全てのニキビを減らすことができます。また,初期のうちに治療することで,炎症をおこした赤いニキビを減らし,炎症の強いニキビへの進行を防ぐことができます。
ディフェリンゲル0.1%
1本が15gです。毎日夜に1回塗ります。
思春期のニキビの80%以上に効果が期待できます。
妊娠中の方、授乳中の方は外用できません。外用中の方で妊娠が判明したときには、それから中止してもらえば大丈夫です。
※追記(平成30年6月):このホームページの記事は、平成25年時点での内容です。
その後、多数のニキビの外用剤が発売されました。
現在は、ディフェリンゲル0.1%以外にも、ベピオゲル、デュアックゲル、エピデュオゲルなど面疱に効果のある薬剤があります。(詳しくは、
「最初のニキビの治療はここを!」のページをご参照ください。
ただし、ベピオゲルやデュアックゲルの面疱に対する作用点と、ディフェリンゲルの作用点は機序が異なります。
現時点でも、思春期のざ瘡に対しては、ディフェリンゲルが最も有効な薬剤であることは変わりないと思います。
ディフェリンゲルの作用機序
難しく言うと、毛穴の皮膚の細胞が顆粒細胞から角質細胞になるところを抑制して
毛穴が狭くなることを防ぎ、ニキビを予防します。
簡単に言うと、
毛穴を広くすることで皮脂がたまらないようにして、ニキビの発生や進行を防ぎます。
そのため、ニキビ菌の感染により赤くなったニキビにはディフェリンゲル単独での効果は期待できません。抗菌剤の外用や内服との併用が必要となります。
ディフェリンゲルの使い方
ディフェリンゲル0.1%のホームページから転載。
ディフェリンゲル0.1%はひとつひとつのニキビに外用するというよりは、ニキビがでそうな部位全体に面として外用する薬剤です。
そして、1日1回外用する薬剤です。
効果が出るまでには数ヶ月かかることがあります。ですので、短気を起こさず気長に外用しましょう。
ディフェリンゲルの注意点
ディフェリンゲル0.1%はよい薬ですが、次のことに注意しないと顔が赤くガサガサになりびっくりします。
個人差がありますが、特に赤みが強く出るときはひどい状態になることもあります。
このように外用を開始して2週間で強い赤みが出ることがあります。普通はそのまま外用しても、徐々に皮ふが慣れて落ち着いてきますが、赤みが続くときには継続できないときもあります。特に、アトピー性皮膚炎など皮ふの乾燥が強い方ではディフェリンゲルの反応が強く出る傾向があります。
このディフェリンゲルによる赤みは、保湿剤の併用でほとんどの方が抑えることができます。
Q&A よくある質問
どれくらいで効果がでますか?
通常は1ヶ月程度で面疱が減少してきますが、はっきりとした効果が実感できるのは2-3ヶ月後です。
副作用は必ずでますか?
多少の赤み・カサカサが出ないと効果が出にくい薬です。ですので多少の副作用は必ず出ると思ったほうがよいです。個人差がありますし、対策もできますので、ご相談ください。
誰でも使えますか?
妊婦さんは使用できません。授乳中の方にも使用を控えて頂きます。