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西風新都のこころ皮ふ科クリニックです。皮ふ科一般の治療と皮ふ外科、レーザー治療を行っています。

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多汗症の内服治療oral medication

多汗症に内服療法が必要か?

多汗症の内服療法については、ガイドライン上もエビデンスレベルは高くはありません。

実際に、治療のアルゴリズムに記載があるのは、頭部・顔面の多汗症のみです。



頭部・顔面の多汗症では、塩化アルミニウム溶液の治療が第一選択ですが、かぶれを生じやすく実際には治療は困難です。
また、ボトックスは保険適応がありません。
顔面の多汗症に対する胸部交感神経遮断術の有効率は 80% 以上ですが、一方でT2 領域の遮断が必要であり、 重篤な合併症としての代償性発汗が避けられません。治療の選択には慎重を期する必要があります。

消去法的に、内服薬の治療が選択されることがあります。


多汗症の内服療法

  • プロ・バンサイン錠
    • 唯一、多汗症に対して保険の適応のある薬剤です。
    • 抗コリン作用を有し、アセチルコリンの働きを抑えます。その意味では、ボトックスと類似の作用を有します。
    • 副作用があります。発汗も抑えますが、他の腺からの分泌も抑制します。例えば、唾液、涙、胃酸なども減少します。
    • 結果として、口の渇きやドライアイを伴います。また、全身の発汗を抑制しますので、汗による体温調節ができにくくなります。夏では熱中症の危険性が増すと考えられます。
    • このように、効果は期待できる内服薬ですが、副作用も多数ありますので、適用には慎重を要します。通常、多汗症の治療として処方されることは少ないと思います。
  • カタプレス錠
    • 高血圧の薬です。多汗症への保険適応はありません。
    • 中枢α2受容体刺激作用があり、各種の局所多汗症に有効であったという報告があります。しかし、論拠が明確な報告は少なく、症例報告レベルの有効性に留まるようです。当院での処方経験はありません。
  • グランダキシン錠
    • 自律神経失調症の薬です。多汗症への保険適応はありませんが、以前より精神的発汗の治療に用いられてきた経緯があります。
    • コリン性じんま疹という発汗で誘発されるじんま疹では、グランダキシン内服により改善が認められることを多く経験します。
    • 副作用はほとんどありませんので、緊張により発汗が誘発される方では試してみられてもよい薬剤と思います。
  • 漢方薬
    • 補中益気湯
    • 黄耆建中湯
      • 発汗を抑制する止汗作用がある主薬は黄耆という成分です。そのため、多汗症には黄耆を主薬とした漢方薬が用いられることが多く、補中益気湯、黄耆建中湯、桂枝加黄耆湯、防已黄耆湯が用いられます。
      • 漢方薬は、その方の「証」により、同じ症状でも治療薬が異なります。この「証」を正確に診断することが漢方医の腕の見せ所だと思います。したがって、漢方薬で治療をお考えの方は、漢方薬を専門とされる医師での診察を受けられた方がよいと思います。
      • ただし、一般的に漢方薬の多汗症への効果は限定的です。ガイドラインでも言及はありません。

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